時代を面白くする広告 - コミュニケーションの新しいカタチを探る。

広告転職ロゴ

ISSUE 03 GUEST Tetsuji kawachi 第3回 ゲスト 川地哲史クリエイティブディレクター

時代を面白くする広告 - コミュニケーションの新しいカタチを探る。

第3回のゲストは、CM『3秒クッキング爆速エビフライ』や『JAPAN WORLD CUP』などを手掛け国内外のさまざまな賞を受賞されている、クリエィティブディレクター川地 哲史さんをお迎えします。バイラルが求められる広告表現、その考え方や発想の根源などを通し、これからの広告やコミュニケーションのカタチについて語っていただきます。※取材日2015年12月4日

PROFILE
  • Daisuke kawachi
  • Tomohiko Yoneda - INTERVIEWER

#01 0を1にする、ということ。

「CMってなんて面白いんだ」って思うようになったんです。(川地)

CMは邪魔。その考えが、180度変わったこと。

米田 川地さんの年齢だと、80年代後半から90年代のカルチャーで育ってきたと思いますが、高校生や大学生時代で広告のクリエイターを目指すきっかけになったのは?

川地 大学2年生の頃ですけど、大貫卓也さんの『ペプシマン』のCMを見たときに、はじめて続きが気になったんですよ。それまでは、正直言って「邪魔だな」としか思ってなかったのが、「CMってなんて面白いんだ」って思うようになったんです。その後も大学生ぐらいに、岡康道さんとかのタグボートがやっていた『Bossセブン』『ドリームキャストの湯川専務』とかを目にするようになって、「やっぱり、広告はメチャクチャ面白いぞ!」と感じて、それから広告の学校に通いだしたんですよ。

米田 広告の学校とは?

川地 当時、雑誌の広告批評がやっていた『広告学校』があったんですよ。

米田 あ、そこに僕も通っていましたよ!

川地 えっ!マジですか(笑)

米田 僕が行っていたのは99年ぐらいですかね。

川地 あ!それなら、一緒ですよ!(笑)。僕は、99年は前期後期ずっと通っていたから、きっと一緒でしたね。

米田 それじゃあ、川地さんもその広告学校に通っていた時期に、大貫さんとか、岡さんとかに憧れていたわけですね。

川地 まさに、そうですね。スーパースターで、本当に面白かったですから。

SPだったからこそ、強さが育った。

米田 そこから広告業界に入って16年ぐらい経ったと思うのですが、ご自身の広告に対する考えやあり方など、当時からだいぶ変わりましたか?

川地 まずなにより僕の立場が変わりました。入社した時はSPに配属されて、イベントなどのオマケを作ったりする部署なので、僕の1年目はオマケ班からスタートしました。よかったのは、すぐ大貫さんと仕事させていただいたこと。ペプシのチームで、スターウォーズのボトルキャップを作ってました。当時、SPは結構厳しくて『交渉ごとは、NOと言われてからがスタートである』って教育されていたんです。NOをYESに変えるための『0を1』にする作業を結構やっていましたね。そうそう、たぶん広告業界で3Dプリンタを使ったのは僕が最初だと思うんですけど。

米田 それは、いつぐらいですか?

川地 2002年の時に大貫さんとの仕事があって、あるキャンペーンのオマケとして、アディダスシューズのミニチュアモデルを作る仕事だったんです。でも、何度作っても、大貫さんのOKが全くでない。なんとかしないとマズいって思っていた時に、3Dスキャンという存在を聞きつけて、どこにあるか探しまくったんですよ。それで、アメリカの会社にシューズを全部持って行き、ようやく完成しました。その0を1にすることをSPの時は普通だったのですが、クリエイティブでそれをガチでやっている人って、あんまり見ないですね。だから、それは、今考えると、ホントいい武器になったと感じますね。

米田 SPから映像のクリエイティブへ転身したきっかけはあったのですか?

川地 はい。その頃、このままだと、オモチャ屋さんになってしまうって危機感がありました。オマケのキャンペーンなんだけど当時流行っていたフラッシュで動くサイトを追加で提案させてもらって、まず、これからやろうって動いたんです。デジタルを勉強しながら、映像の勉強もしていました。

米田 なるほど。

川地 それから、2008年に『クロスメディア』という360度方向なんでも考えられる部署に異動したんです。そこではじめて、PRとデジタルとSPを掛け合わせたキャンペーンをやりました。『世界一周雑貨バイヤー募集』というGMOペパボのカラメルというサイトの認知向上キャンペーンです。当時流行りはじめたTwitterやmixi、ブログに加えて、雑誌広告だったり交通広告だったりを組み合わせたキャンペーンができたことは、今に大きくつながっていますね。

#02 アイディアからバイラルへそのプロセスとは。#02 アイディアからバイラルへそのプロセスとは。